この章では、Pythonの組み込み関数について解説します。
組み込み関数とは
Pythonのプログラム言語そのものに備わっている関数です。
「pipコマンド」によるパソコンへのインストールは不要です。
「import モジュール名」によるプログラム先頭での記述も不要です。
組み込み関数一覧
理解しておくと便利な組み込み関数を以下に記載します。
下記以外にもいろいろな組み込み関数があります。
詳細説明については、Python公式ドキュメントを参照ください。
組み込み関数 — Python 3.9.4 ドキュメント
分類 | 組み込み関数名 | 機能 |
入出力 | print関数 | 引数を標準出力(画面)に出力する |
〃 | input関数 | 標準入力(キーボード)から1行読み込んだ結果を返す |
〃 | format関数 | 書式化された表現に変換する |
データ型 | type関数 | 引数のデータ型を返す |
〃 | int関数 | 引数を整数に変換した結果を返す |
〃 | float関数 | 引数を小数に変換した結果を返す |
〃 | str関数 | 引数を文字列に変換した結果を返す |
コレクション | list関数 | 引数でリストを作成して返す |
〃 | dict関数 | 引数でディクショナリを作成して返す |
〃 | tuple関数 | 引数でタプルを作成して返す |
〃 | len関数 | 引数の長さ(要素数)を返す |
〃 | sum関数 | 引数の合計値を返す |
〃 | max関数 | 引数の最大値を返す |
〃 | min関数 | 引数の最小値を返す |
計算 | abs関数 | 引数の絶対値を返す |
〃 | round関数 | 引数を四捨五入した値を返す |
ファイル | open関数 | 引数で指定したファイルを開く |
識別子 | id関数 | オブジェクトの識別値を返す |
ファイル操作
opne関数
open関数やwrite,closeメソッドを使ったファイル操作は理解しておくと便利です。以下に使い方を説明します。
<表記方法>
ファイルを開く
open(ファイル名,モード)
※ファイル名に、開くファイルを指定する。open(ファイル名,モード)
※モードには、どの様にファイルを操作するかを指定する。
r : 読み込み(指定したファイルが存在しない場合はエラー)
w : 書き込み(指定したファイルが存在しない場合は新規作成)
a : 追記(指定したファイルが存在しない場合は新規作成)
ファイルに書き込む
ファイルオブジェクト.write(書き込む内容)
ファイルオブジェクト.write(書き込む内容)
ファイルを閉じる
ファイルオブジェクト.close()
ファイルオブジェクト.close()
<プログラム例>
x = input('記録したい内容を入力してください=') # ファイルを開く(追記モードで) file = open('test.txt','a') # ファイルに書き込む(\nは改行) file.write(x + '\n') # ファイルを閉じる(\nは改行) file.close()
<実行結果>
記録したい内容を入力してください=Python勉強中
※プログラムソースファイルを保存してあるフォルダに「test.txt」ファイルが作成され、入力値(Python勉強中)が記録される。
「test.txt」ファイルが既に存在している場合は、そのファイルに入力値(Python勉強中)が追記される。
witn文によるファイルの自動close
以下のwith文を使うと、ファイルを閉じる処理(close)を記述しなくても、ファイルを閉じることができる。
with文
with ファイルを開く処理 as 変数:
ファイルを操作する処理
※開く処理で返されるファイルオブジェクトが変数に代入されるwith ファイルを開く処理 as 変数:
ファイルを操作する処理
※withブロックの終了時にファイルを自動的に閉じる
※処理はインデントして記述する
<プログラム例>
x = input('記録したい内容を入力してください=') # ファイルを追記モードで開き、追記して閉じる with open('test.txt','a') as file: file.write(x + '\n')